ねんねトレーニング(ネントレ)を始める前に、パートナーとの意識合わせが重要なことをご存知ですか?多くの家庭では、ネントレ開始後に夫婦間で意見の食い違いが生じ、せっかくのトレーニングが中断してしまうケースが少なくありません。今回は、ネントレを成功させるために、開始前に夫婦で話し合っておくべき5つのポイントについてご紹介します。
※ ネントレは、一般的に生後6カ月以降が適した時期とされています。赤ちゃんの発達や家庭の状況によっても異なるため、開始の目安については夫婦で相談のうえ確認しておきましょう。
1. ネントレの目的と期待する効果について共有する
ネントレを始める前に、なぜトレーニングを行うのか、何を達成したいのかを夫婦で明確に共有しておくことが重要です。
目的意識が共有されていないと、途中で「本当にこれが必要なの?」と疑問が生じやすくなります。また、一方がネントレの効果を過大評価し、もう一方が懐疑的だと、期待値のズレから不満が生じる可能性があります。とくに赤ちゃんが泣いている場面では、このズレが大きな摩擦を生みます。
あるご家庭では、ママは「夜間断乳して一人で寝つける子にしたい」と考えていましたが、パパは「少し夜泣きが減ればいい」と思っていました。赤ちゃんが泣き始めると、パパは「まだ効果が出ていないんだね」と軽く考える一方、ママは「このままやり続けないと意味がない」と焦りを感じ、夫婦間で緊張が高まりました。事前に「生活リズムを整え、夜間の目覚めを2回以内に減らすこと」という具体的な目標を話し合っていれば、このズレは防げたでしょう。
ネントレの目的と期待する効果について夫婦で率直に話し合い、具体的な目標を設定しておくことで、途中での意見の食い違いを防ぐことができます。
2. トレーニング方法の選択と役割分担を決める
どのようなネントレ方法を採用するのか、そして夫婦それぞれがどのような役割を担うのかを明確にしておきましょう。
ネントレには様々な方法があり、それぞれ特徴が異なります。方法によって必要なサポートの内容も変わってくるため、どちらがどのような役割を担うのかを事前に決めておかないと、「自分ばかりが大変な思いをしている」という不満につながりかねません。
段階的消去法(徐々に待ち時間を延ばしていく方法)を選んだある夫婦は、初日はパパが赤ちゃんのそばで声をかけ、ママは別の部屋で休むという役割分担をしました。2日目は交代し、3日目以降はそれぞれの仕事の都合に合わせて担当を決めました。このように明確な役割分担をしたことで、互いの負担が平等になり、どちらかが燃え尽きることなくトレーニングを続けることができました。
トレーニング方法の選択と役割分担を事前に決めておくことで、負担の偏りを防ぎ、夫婦で協力してネントレを進めることができます。
3. 赤ちゃんが泣いたときの対応ラインを決める
赤ちゃんが泣いたときに、どの程度まで待つのか、どういう状況なら介入するのかなど、対応の基準を夫婦で統一しておきましょう。
ネントレ中、赤ちゃんの泣き声を聞くのはとても辛いものです。その際、一方が「もう少し待とう」と考え、もう一方が「かわいそうだからすぐ助けたい」と感じると、大きな葛藤が生じます。とくに疲れている時や感情的になっている時は、この意見の違いがケンカの原因になることもあります。
ネントレを始めたあるご家庭では、「泣き方が普段と違う場合」「3分以上激しく泣き続ける場合」「体調不良が疑われる場合」は即座に介入することを決めていました。また、どちらかが「もう限界」と感じたら正直に伝え、その日はネントレを中断することも事前に合意していました。このように明確なラインを設けたことで、お互いの判断を尊重しながらトレーニングを進めることができました。
赤ちゃんが泣いたときの対応基準を事前に決めておくことで、その場での判断のブレを防ぎ、夫婦間の意見の対立を減らすことができます。
4. 予想されるトラブルと対処法を話し合う
ネントレ中に起こりうるトラブルや困難な状況を事前に想定し、その対処法を話し合っておきましょう。
ネントレは必ずしも順調に進むとは限りません。一時的に睡眠状況が悪化したり、予期せぬ事態が発生したりすることもあります。そうした状況に備えて対処法を考えておくことで、冷静に対応できるようになります。
ネントレを始めたあるご家庭では、「最初の3日間は悪化する可能性が高い」「1週間程度で一度ぶり返しがあるかもしれない」といった情報を事前に共有していました。また、「2週間経っても全く改善が見られない場合は方法を見直す」「体調不良になった場合は一時中断する」といった対処方針も決めていました。こうした事前の準備があったため、実際にぶり返しが起きた際も慌てることなく対応できました。
予想されるトラブルと対処法を事前に話し合っておくことで、困難な状況にも冷静に対応でき、夫婦で協力してネントレを続けることができます。
5. お互いのケアと休息の時間を確保する
ネントレ期間中は特に、夫婦がお互いをケアし、適切な休息を取れるような計画を立てておきましょう。
ネントレは精神的にも体力的にも消耗するものです。十分な休息を取らないと、疲労やストレスが溜まり、判断力が低下したり、感情的になったりしやすくなります。それがネントレの中断や夫婦関係の悪化につながる可能性があります。
ネントレを成功させたあるご家庭では、週末にネントレを開始し、最初の3日間は交代で昼寝をする時間を確保していました。また、「自分が限界だと感じたら遠慮なく伝える」というルールを設け、その場合はパートナーが全面的にサポートすることを約束していました。このような配慮があったため、お互いに十分な休息を取りながらトレーニングを続けることができました。
お互いのケアと休息の時間を確保する計画を立てておくことで、疲労やストレスを軽減し、ネントレを前向きに続けることができます。
まとめ:ネントレ成功の鍵は夫婦の連携にあり
ネントレを成功させるためには、方法や技術だけでなく、夫婦の連携が非常に重要です。目的の共有、役割分担の明確化、対応基準の統一、トラブル対処法の準備、そして互いのケアと休息の確保—これら5つのポイントについて事前に話し合っておくことで、ネントレ中の意見の食い違いや摩擦を大幅に減らすことができます。
夫婦で協力してネントレに取り組めば、赤ちゃんの睡眠改善だけでなく、夫婦関係の強化にもつながるでしょう。「共に乗り越えた」という経験は、大きな自信と絆になります。ぜひ、今回ご紹介した5つのポイントを参考に、ネントレ開始前の話し合いの時間を持ってみてください。

あなたのご家庭のネントレが、赤ちゃんにとっても、ご両親にとっても、より良い睡眠と幸せな時間をもたらすことを願っています。
参考文献
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ネントレの短期的効果に関するランダム化比較試験
生後6~16カ月の赤ちゃん43人を対象に、「段階的消去法」や「就寝時刻の調整法」の効果を比較した研究。段階的消去法を行ったグループでは、寝つきの時間が平均で約12分短縮され、夜間の覚醒回数も有意に減少した。
出典:Gradisar, M., Jackson, K., Spurrier, N., Gibson, J., Whitham, J., Williams, A. S., Dolby, R., & Kennaway, D. J. (2016).
Behavioral Interventions for Infant Sleep Problems: A Randomized Controlled Trial.
Pediatrics, 137(6), e20151486.
PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27244854/
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